−管楽器のコツ!初心者編−

 社会人になってクラシック楽器を始める。最近、大人の音楽教室なるものがけっこう巷ではやっているが、これがやってみると多くの方々にとってはたいへんなものらしい。お稽古事ストレスなんてものもニュースできくぐらい社会現象となっているらしいが、習う前に現実を想像できないのであろうか。ずっと続けている経験者でさえ、実力を維持したり、理解のない周囲の白い目をかわすことなどは大変なものである。
 ストレスを貯めないためには、やはり現実を素直に理解することです。すぐにはプロのようにうまくならないものですから、先生のせいにせず、または先生の毎度毎度の注意にもめげず、ひとつひとつ覚えて満足感を得ましょう!

■ まずは口先!

 管楽器は音を出すまでが難しい!先生に習っても、いわれているとおりにはなかなか上手くいかないし、練習時間がない上に、毎週、毎月同じことをいわれても、頭の中を素通りして、どこをどうしてよいかわからない人が大半じゃないでしょうか。
 音を出す際にまず、気にされることがアンブッシャーと呼ばれる口の形です。アンブッシャーと一口にいわれても簡単につくれるものではありません。この辺のところはきっちりと教えてくれる先生はなかなかいません。というか、どの先生も最初は一生懸命基本を教えてはくれるのに生徒側がはやく曲を吹きたいので、基礎をやりたがらないのが現状というところでしょう。
 それではアンブッシャーを覚えることが難しいのならば、さらにわけてみて順番に覚えて見ましょう。口の中で自分の意志で動かせる部分に注目してみましょう。唇、喉、舌の3つが挙げられると思います。どこが大事かと聞かれると初心者は唇という方が多いらしいです。中学校、高校でもアンブッシャーといえば口先を指すと思っている生徒が多いみたいです。当たり前といわれそうですが、はっきりいって全部大事です!

 口先つまり唇の部分は楽器によって大きく違うのでとりあえずクラリネットのものを載せます。徐々にほかの楽器も増やします。
 下の歯に唇を内側に巻いて、@下あごの上あたりに凹みができることが理想とされているようです。この凹みをつくれるようになることがなかなかできないらしいですが、苦手な方はA最初は下唇をけっこう噛み気味にしなければつくれません。こればかりは一定期間の練習量が反映されます。2日に1回の練習を少なくとも3〜4週間は続けなくてはならないでしょう。・・・下唇は痛くなります。 さらに下唇を巻くポイントは普通にしているときの下唇が曲がり始める部分を目標に巻いてみましょう。

〔図〕 クラリネットのアンブッシュア

 それができるようになったら次はふてくされた時のB尖がった口をイメージしましょう。これは口先の左右を締めるための行為です。これも身に付くまで時間がかかるので気長にやっていきましょう。厳しいようですが横から息漏れをしている状態でこの練習をやめてしまったら、そこまでしかうまくなれません。
とにかく唇は楽器にあたっている部分ですので、ここから始めてみましょう。


〔図〕 尖った口のイメージ

−正面のイメージ− −横面のイメージ−

■ のどを開けてみよう!

 喉については、ほぼどの管楽器も共通です。一言で言うと開ければ音は鳴ってきます。丸く開けるイメージを心がけて見ましょう。イメージでできにくい場合は舌の奥を強制的に下に押しやれば喉は開きます。喉が開くと表現していますが、実際には喉はいつでも開いています。楽器を吹く上で喉を開くとはどういうことなのか。
 管楽器の多くは円筒形で、筒の先から見ると必ずといっていいほど丸い。よく子供がやっている空きビンを鳴らすとき、ビンはほとんど真上からみると円形です。そう、ヒントは円形にありです。普段の人間の喉は楕円形がさらにつぶれたような形になっていて決して円形ではありません。しかし、声を通るようにするほど、喉は円形に近い形になります。管楽器も同じように喉が円形に近い形になるほど鳴りやすくなります。

〔図〕 喉を開くイメージ
 音は発生した場所から周囲に均等に広がっていく性質があり、水に石を落としたときの波紋と同じように振動するため、音を効率的に発生させる部分はどこも円筒形になっている必要があるようです。喉が開けば音色がよくなったような気がしますが、物理的に楽器が鳴りやすくなるということで音色がよくなっているわけではないのです。


■ 意外とできない舌の位置

 舌の位置も管楽器全般にある程度共通します。舌の役割は喉の間口とマウスピースの入口の間口をまっすぐつなげ、空気を流すためのパイプ役ということです。口の内部で最も大きく突き出しているものは舌です。舌は空気が口の外へ抜ける際、大きな障害になりますが、逆に口先まで形を整えて空気を運んであげるようにしてあげれば、これほど音を出す際に便利な道具はありません。例えば、楽器のマウスピースの入口が小さいほど舌は喉からだんだん空気の通り道を小さくしていかなくてはなりません。
 舌は、その形状によって音色を変えることもできます。慣れてきたら、微妙に形を変えて試してみましょう。

一番気をつけなくてはならないことは、タンギングをしたとき喉の形がくずれないことです。舌を動かすと当然舌の奥の喉に近い部分も動きがちになるので、気をつけないとタンギングをするときに首を絞められているような細い音になってしまいます。よくそういった方を見かけますが、これは喉が完全に崩れた状態なのです。なかなか難しいので根気よく続けましょう。
※ 実は中学、高校からやっている人でも、なかなかよい音で吹いているはいません。部活動でいっしょにやっている先輩の音を聴きながらなんとなく覚えていくことが多いからです。近頃、学校でも正しい吹き方を教える指導者が増えてきたのか、吹奏楽人口は減少しながらも、いい音で吹ける生徒が多くなっているそうですが、この際、私たちも自分の吹き方を落ち着いて見直してみましょう。

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